仕事の依頼の断り方。引き受けられない範囲を伝える例文
仕事の依頼を断りにくいときに。納期が重なる・担当範囲を超える・引き受けられない場面の例文と、優先順位を相談する図解、言い方を準備するメモを紹介します。

この記事のポイント
仕事の依頼を断るときは、引き受けられない範囲と理由を具体的に伝えます。期限や作業範囲を変えれば対応できるなら、その条件を示しましょう。既存の仕事と優先順位がぶつかる場合は、自分だけで約束を変えず、判断できる人に調整を依頼します。
- 「難しいです」だけで終わらせず、納期・範囲・担当のどこが難しいか伝える
- 代案を出すなら、実際に対応できる条件だけを約束する
- 引き受けた場合に影響する仕事を示し、優先順位を確認する
何を断る必要があるのか、範囲を確かめる
追加の仕事を頼まれ、反射的に「やっておきます」と返してから、締切が重なっていることに気づく。そんなときは、返事の前に依頼の条件を確かめます。完成版が必要なのか、下書きでよいのかによっても、対応できる範囲は変わります。
- 期限:その日時に何のために使うのか。変更できる余地があるか。
- 作業範囲:全部が必要か、先に必要な部分があるか。
- 担当・権限:自分が実施できる作業か、別の確認や承認が必要か。
条件を確認しても引き受けられないことはあります。その場合は、曖昧な返事で相手を待たせるより、対応できない範囲を伝えます。必ず代わりの人を探す、必ず別の案を出す、と自分に条件を増やす必要はありません。
返事は、可否・理由・対応できる条件の順に
「ちょっと難しいです」だけだと、少し待てば対応してもらえるのか、今回は引き受けられないのかが分かりません。依頼された条件に対して、何ができるかを具体的に答えます。
依頼された条件で対応できるか
「今日中の完成はできません」「この範囲は私では対応できません」と範囲を示す。
判断に必要な理由
既存の締切、必要な作業時間、担当範囲などを短く説明する。
可能な条件、または調整の依頼
期限・範囲を変えればできるなら提示する。優先順位の判断が必要なら、調整できる人へ相談する。
既存の仕事への影響を示して優先順位を話し合う考え方は、Atlassianの追加依頼への対応記事でも紹介されています。「忙しいから」という理由を、何が遅れるのかに置き換えると、相手が調整を考える材料になります。
納期・担当外・対応できない場合の例文
納期が重なる:影響する仕事を示す
整理する前
ちょっと忙しいので難しいかもしれませんが、できるだけやってみます。
整理した後
本日中に追加の資料を完成させることはできません。先に約束した見積書の提出が17時にあるためです。明日15時までなら対応できます。今日中が必須なら、どちらを優先するか上司に確認させてください。
これは架空の場面です。実際には、上司への確認後に改めて返事をする時刻も添えます。もともとの提出先の合意が必要なら、上司の判断だけで締切変更が確定したとは伝えないようにします。
担当範囲を超える:できる作業と判断を分ける
「資料の形式を整えることはできますが、数値の確定は私の担当範囲ではありません。確定した数値をいただいてから、資料への反映を進めます」。相手の依頼を丸ごと拒否する必要がない場面では、できる作業と、先に必要な確認を分けて答えます。
引き受けられない:余地があるような返事を残さない
「お声がけいただきありがとうございます。今回は、他の担当業務との兼ね合いで運営を引き受けられません」。代案がない場合も、できない約束を足す必要はありません。「少しだけなら」と付け足すなら、その少しが何の作業で、どこまでかを確かめます。
同僚へ依頼を回す場合は、本人に確認する前に「その人がやります」と約束しないようにします。紹介できることと、相手が引き受けることは別々です。
追加依頼への返事を、声に出して準備する
断る理由を長く説明しようとすると、肝心の返事が曖昧になりがちです。最初の一文で、何を引き受けられないかが伝わるか確かめます。
ここで、ひとつ練習
架空の職場で、今日17時までに別の資料を提出する約束があります。15時に、作業に2時間かかる追加資料を今日中に作ってほしいと頼まれました。既存の資料を予定どおり出すなら、追加資料は明日午前に作れます。返事と、優先順位を確認する一文を準備してください。
- 伝えることを、下のメモに短く書きます。
- スマホの録音などを使い、30秒〜1分を目安に声に出します。
- 確認する点をひとつ選び、もう一度言い直します。
メモはこのページ内だけで使います。保存されないため、残したい場合はコピーしてください。
振り返るポイント
- 「やってみます」と、できない約束を残していないか
- 理由を相手への非難にせず、作業の条件として説明できたか
- 既存の締切を、自分だけで変更していないか
その場で約束できないときの返し方
必要な作業時間が分からなければ、「作業範囲を確認して、16時までに対応可否をお返事します」と、返事そのものの期限を伝えられます。確認前の「大丈夫です」を、後から取り消す手間を減らすための一言です。
上司から依頼された場合は、「こちらを優先すると、既存の資料は明日提出になります。優先順位を確認させてください」と調整を求めます。理由を示しても依頼が重なり続けるなら、個々の言い方だけで解決しようとせず、依頼一覧と締切を整理して、仕事の配分を相談してください。
相手の反応を完全に予測できる断り文句はありません。自分が対応できる範囲と、確認して返事することを正確に伝えるところから始めます。上司との調整を準備する場合は、相談内容を整理するメモが使えます。
よくある質問
代案がないと断ってはいけませんか?
代案を出すために、できない約束をする必要はありません。「今回は対応できません」と範囲を明確にできます。他の人を紹介するときも、その人が引き受けると勝手に約束しないようにします。
上司からの依頼はどう断ればよいですか?
今の仕事と追加の依頼が両立しない条件を示し、どちらを優先するか判断を求めます。「この作業を本日中に行うと、予定していた資料の提出は明日になります。優先順位を確認させてください」のように伝えられます。
断ると相手を怒らせそうで、曖昧に返事してしまいます。
相手の反応を言い方だけで制御することはできません。即答が難しければ、確認して返事する時刻を示します。繰り返し無理な要求が続く場合は、依頼内容と影響を残し、上司など調整できる相手に相談してください。
参考資料・出典
- Atlassian — How to say “yes” at work without spreading yourself too thin
既存の仕事への影響を示し、追加依頼の優先順位を相談する考え方の参考。本文の会話例と練習問題は独自に作成しています。
参照確認日:2026年9月12日。例文・図解・練習問題は説明用に制作したもので、受講者の改善実績を示すものではありません。

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