上司への相談の仕方。判断してほしいことが伝わる例文と準備メモ
上司への相談は、何を決めたいかと、いつまでに必要かを先に。案がある場合・まだない場合・急ぎの場合の例文と、選択肢を整理する練習メモを用意しました。

この記事のポイント
上司に相談するときは、決めたいこと・判断が必要な期限・今分かっている事実を整理します。自分の案があれば理由と懸念を添え、まだ案を作れないなら、どこで判断に困っているかを伝えましょう。案が揃うまで緊急の相談を遅らせる必要はありません。
- 相談の入口で、助言・承認・優先順位のどれを求めているかを伝える
- 選択肢は同じ条件で比べ、都合の悪い点も一緒に示す
- 決まった担当と期限を最後に確認し、行動につなげる
「どうすればいいですか」を、具体的な問いに変える
「どうすればいいですか」と聞かれた上司は、作業方法の助言がほしいのか、案の承認がほしいのか、優先順位を決めてほしいのかを、まず確かめることになります。自分でも整理できていないときは、この3つのどれに近いかを考えてみます。
- 助言:「集計方法の選び方で迷っています。判断の観点を教えていただけますか」
- 承認:「集計を先に終えるため、資料の構成をA案に変えてよいか確認したいです」
- 優先順位:「2件の締切が重なるので、どちらを先に進めるか相談したいです」
忙しそうなときは、「集計方法の相談で5分ほどお時間をいただけますか。明日の午前中までに決めたいです」と、内容と期限も伝えます。上司の判断が不要な確認なら、担当者や既存の資料で確かめられるかも見ておきましょう。
相談前に4つだけメモする
相談の準備では、経緯の長い文章より、決めたいことが見えるメモを作ります。分かっていない項目は、空欄を埋めるために推測せず「未確認」と残します。
決めたいこと・期限
どの判断を、いつまでにお願いするか。
分かっている事実
現状と制約。確認済みのことと推測を分ける。
対応案と気になる点
自分の案、その理由、案を選ぶと困ること。案がなければ、考えが止まっている点。
上司に聞く問い
承認、助言、優先順位など、今回お願いすることを一文にする。
選択肢を比べるときは、同じ条件を使います。A案では納期だけ、B案では費用だけを話すと、どちらがよいか比べにくくなります。納期・作業量・品質など、今回の判断に関わる項目を両方にそろえます。
判断材料や選択肢の整理には、AtlassianのDACIガイドも参考になります。ここでは組織全体の決定手順を導入するのではなく、日々の相談に必要な情報を抜き出しています。
案があるとき・ないとき・急ぎのときの例文
案がある:勧める理由と、残る問題も示す
整理する前
先方から資料を増やしてほしいと言われていて、全部やるのは大変ですし、どうすればいいでしょうか。
整理した後
追加資料は、必要な2ページを先に作る案で進めてよいか相談です。全5ページを作ると提出が1日遅れます。先方には用途を確認できていますが、残り3ページの提出時期は合意できていません。段階的な提出を提案してよいでしょうか。
案がない:何が分からないのかを伝える
「返金依頼の対応で相談です。手順書を確認しましたが、今回の条件に当てはまる記載が見つかりませんでした。私の判断で回答してよい範囲か、確認先を教えていただけますか」。分からない問題を無理に二択にするより、確認できた範囲と不足する判断基準を示します。
急ぎ:きれいにまとめる前に、影響を共有する
「本日15時の提出に間に合わない見込みです。確認待ちの1件が残っており、提出方法の判断が必要です。今、3分ほど相談できますか」。緊急度は「至急です」だけでなく、何時に何が起こるかで伝えます。連絡手段や緊急時のルールが決まっていれば、それに従ってください。
2つの対応案から、相談を組み立てる
次の架空の条件を使って、自分なら何を勧めるか、どこに迷いがあるかを書きます。数字は練習用の設定で、実際の仕事に流用する前提ではありません。
ここで、ひとつ練習
明日の説明会に使う資料で、確認済みの版は今日中に完成します。追加の図を入れる場合は明日11時の完成予定で、説明会は13時です。上司の確認には1時間必要です。どちらで進めるか、本日16時までに判断をお願いしてください。
- 伝えることを、下のメモに短く書きます。
- スマホの録音などを使い、30秒〜1分を目安に声に出します。
- 確認する点をひとつ選び、もう一度言い直します。
メモはこのページ内だけで使います。保存されないため、残したい場合はコピーしてください。
振り返るポイント
- 上司が判断する内容と期限が明確か
- 自分の案に残る懸念を隠していないか
- 確認に必要な時間も含めて説明できたか
相談の終わりに、誰が何をするか確認する
「では、今回は確認済みの版を使います。私が今日17時までに共有し、上司には明日10時までの確認をお願いします。この進め方でよいですか」と、決定を作業に結びつけます。相談の途中で案が変わった場合ほど、最初に用意したメモをそのまま残さないようにします。
判断が保留になったら、次に必要な情報を誰が集め、いつ再確認するかを決めます。定期的に相談したいテーマがあるなら、1on1の準備メモに残す方法もあります。
よくある質問
自分の案がないまま相談してもよいですか?
案を出せない理由や、どこまで確認したかを伝えれば相談できます。経験や権限が足りない問題、影響が広がる問題では、案を完成させることより早めの共有を優先してください。
忙しい上司に話しかけるタイミングが分かりません。
相談の内容、必要な時間、回答が必要な期限を短く伝えます。緊急でないなら候補時刻を出し、急ぎなら何時にどんな影響が出るかを明示して、連絡方法を確認します。
上司と自分で勧める案が違ったらどうしますか?
結論だけを言い合わず、納期・品質・費用など、どの条件を優先するかを確認します。自分が把握していない前提があれば補い、決定後に必要な対応を整理してください。
参考資料・出典
- Atlassian Team Playbook — DACI: A Decision-Making Framework
判断材料・選択肢・決定する人・決定後の行動を整理する考え方の参考。会話例は日本語の職場場面を想定して作成しています。
参照確認日:2026年9月12日。例文・図解・練習問題は説明用に制作したもので、受講者の改善実績を示すものではありません。

次に練習するときのために



