短く話す練習問題10問。仕事の例文で、残す情報と省く情報を選ぶ
依頼、遅延連絡、進捗、比較、断り方など、短く話すための独立した練習問題10問を収録。回答例と情報を選ぶ理由を読み、自分の言葉で言い直せます。

この記事のポイント
短く話す練習は、相手の問いに答える一文を決め、期限・対象・条件など必要な情報を残して行います。このページの10問は、回答例を見る前に自分で答え、どの情報を残したか比べてから声に出せる練習問題です。
- 依頼・報告・比較など、目的に合わせて最初の一文を変える
- 短くするために、判断や行動に必要な条件まで削らない
- 回答例の暗記ではなく、情報を選んだ理由を比べる
例文を見る前に、自分で話してみる
短く話す練習では、文字を減らすだけでなく、相手が知りたい情報を残します。下の10問は、それぞれ独立した仕事の場面です。問題文を読み、まず自分で1〜3文の答えを作り、その後に回答例を開いて比べてください。
例文と一字一句同じである必要はありません。条件や期限を落とさず、相手が次に何をすればよいか分かれば、別の言い方もできます。すべて架空の業務例であり、回答の数字や期限は練習の条件として示しています。
何を答えるか決める
相手が求めているのは、状況・依頼・判断・手順のどれか。
必要な情報を選ぶ
対象・期限・条件など、抜けると困る情報を残す。
回答例と比べて言い直す
同じ意味の繰り返しを減らし、条件が残っているか確認する。
短く話す練習問題10問と回答例
1. 確認してほしい場所を絞る
同僚に資料を見てもらいたい場面です。資料は全10ページ。表紙の色は決定済みで、確認が必要なのは3ページ目の料金表にある金額とプラン名だけ。金曜15時までに返事が必要です。依頼を2文にしてください。
1問目の回答例と理由を見る
金曜15時までに、資料の3ページ目にある料金表の確認をお願いします。金額とプラン名に誤りがないか見ていただきたいです。
この答えにした理由:相手の作業に必要な対象・見る点・期限を残します。全体のページ数や決定済みの表紙は、今回の依頼では省けます。
2. 遅れと相談を先に知らせる
今日中に渡す予定の資料が、確認待ちで完成していません。午前中には画像も差し替えましたが、画像の修正作業自体は遅れの原因ではありません。完成見込みは明日午前です。上司にまず伝える2文を作ってください。
2問目の回答例と理由を見る
今日中に提出する予定の資料は、最終確認が終わっていないため、明日午前の提出になる見込みです。この日程で進めてよいか相談させてください。
この答えにした理由:最初に遅れの見込みと相談を示します。画像を差し替えた経緯は、納期の判断に必要なければ後の補足へ回せます。確認待ちが解消していないので、確定日とは言っていません。
3. 似ている説明をまとめる
「資料の場所が分かりにくいです。探すのに困ります。どこにあるか聞くことが多いです。探しづらいので、置き場所をそろえたいです」を、提案と理由の2文に整理してください。
3問目の回答例と理由を見る
資料の置き場所を一つにそろえたいです。今は保管場所が分からず、担当者に確認することが多いからです。
この答えにした理由:「分かりにくい」「困る」「探しづらい」を繰り返さず、困る場面を一つ残します。測っていない時間削減の数字は加えません。
4. 進捗の全部を読み上げない
上司から「公開準備は順調?」と聞かれました。文章と画像は完成、確認用ページも作成済みです。問い合わせ先の表記だけ確認待ちで、今日15時に回答予定です。公開は明日を予定しています。短く答えてください。
4問目の回答例と理由を見る
文章と画像の準備は完了し、明日の公開に向けて問い合わせ先の表記を確認中です。今日15時の回答を受けて、公開できるか最終確認します。
この答えにした理由:完了した作業と残る条件を分けます。確認待ちがあるため、まだ「予定どおり公開できます」と断言しない答えです。
5. 比較の基準を明らかにする
研修会場はAとBの2案です。Aは駅から近く、Bは定員が多い会場です。今回は全員が座れることを確認済みで、初めて来る参加者が多いため、あなたはAを提案したいと考えています。理由を添えて答えてください。
5問目の回答例と理由を見る
今回はA会場を提案します。どちらも必要な席数は確保できるので、初めて来る参加者が移動しやすい、駅から近い会場を選びたいです。
この答えにした理由:定員という必要条件を満たしたうえで、移動のしやすさを判断基準にしています。「何となくAがよい」で終わらせない練習です。
6. 分からない原因を作らない
申し込み件数が先週より少なくなり、理由を聞かれました。件数は確認済みですが、原因は未調査です。流入元の集計を明日確認する予定です。今言えることだけを話してください。
6問目の回答例と理由を見る
申し込み件数が先週より少ないことは確認できていますが、原因はまだ分かっていません。明日、流入元の集計を確認し、分かったことを共有します。
この答えにした理由:事実・未確認・次の調査を区別します。短く説明するために、価格や広告などの原因を推測で付け足す必要はありません。
7. 専門用語を相手の作業に置き換える
初めて参加する人に、業務引き継ぎを説明します。「オンボーディング用のナレッジを集約したので参照してください」を、その人が何をすればよいか分かる言葉にしてください。資料は共有フォルダ内の「初日の手順」です。
7問目の回答例と理由を見る
初日に必要な作業手順を一つの資料にまとめました。共有フォルダの「初日の手順」を開き、上から順に進めてください。
この答えにした理由:専門用語を単に別の難しい語へ置き換えず、資料名と行動を示します。文字数が少し増えても、迷わず進められる説明を選びます。
8. できない依頼に、可能な範囲を返す
明日の午前までに資料全体の確認を頼まれましたが、その時間までに見られるのは結論のページだけです。全体は翌日の夕方までなら確認できます。相手が選べる返事を作ってください。
8問目の回答例と理由を見る
明日の午前までなら、結論のページを確認できます。全体の確認は翌日の夕方までかかりますが、先に結論のページだけお返しする進め方でよいでしょうか。
この答えにした理由:予定を細かく弁明する代わりに、可能な対象と期限を示します。引き受けられる以上のことを約束せず、相手に確認しています。
9. 会議の決定と担当を共有する
会議では、会場の広さや参加人数などを話し合いました。最後に「来週はオンライン開催」と決まり、あなたが水曜午前までに参加リンクを送ります。欠席した同僚へ、決まったことを伝えてください。
9問目の回答例と理由を見る
来週の会議はオンライン開催に決まりました。参加リンクは私から水曜午前までに送ります。
この答えにした理由:共有の目的が決定事項の連絡なら、議論の過程を全部話す必要はありません。開催方法と、次の連絡の担当・期限を残します。
10. 短くしても、重要な条件は残す
「この共有リンクで資料を見られます。ただし、社内アカウントでのログインが必要です。社外には共有できません」を一文にまとめてください。読む人は社内外へ案内する可能性があります。
10問目の回答例と理由を見る
資料は社内アカウントでログインするとこの共有リンクから見られますが、社外には共有できません。
この答えにした理由:利用条件は、長さを減らすために削ってはいけない情報です。「このリンクで見られます」だけにすると、社外にも案内できると誤解されます。
短さと、説明不足を見分ける
10問目のように、削ると意味が変わる条件もあります。短い答えがいつも良い答えとは限りません。「誰が」「何を」「いつまでに」「どの条件で」のうち、相手の行動に必要な情報が残っているか確認してください。
逆に、何のために話しているかが分かる前に経緯を細かく並べると、聞き手は要点を探すことになります。情報の選び方は話が長くなるときの整理方法で、最初の一文は結論から話す練習で確認できます。
自分の答えを録音して、1か所だけ直す
ここで、ひとつ練習
10問から一つ選び、回答例を閉じて自分の言葉で答えます。短い返事なら数秒で終えて構いません。その後に理由も話し、どの情報を残したか確かめてください。
- 伝えることを、下のメモに短く書きます。
- スマホの録音などを使い、30秒〜1分を目安に声に出します。
- 確認する点をひとつ選び、もう一度言い直します。
メモはこのページ内だけで使います。保存されないため、残したい場合はコピーしてください。
振り返るポイント
- 相手の問いに答えているか
- 必要な期限や条件を削っていないか
- 同じ意味の説明を重ねていないか
次は、実際の仕事の場面に置き換える
練習後は、今日予定している依頼や報告を一つ選び、同じように整理します。会社名や非公開の数字を練習サービスへ入力する必要はありません。自分の手元のメモを使うか、架空の内容に置き換えて取り組めます。
本番で質問を受けたら、何を省きすぎたかの手がかりとして残します。反対に、質問されなかっただけで十分伝わったとは決めず、期限や担当など必要な合意を確かめましょう。
よくある質問
1日で10問すべて練習したほうがよいですか?
一度にすべて解く必要はありません。次の仕事で使いそうな場面を一つ選び、声に出して言い直すところまで試してください。余裕があれば、目的の異なる問題を追加できます。
回答例と違う言い方でもよいですか?
はい。相手の問いへ答え、必要な対象・期限・条件が残っていれば、別の表現もできます。言葉の一致ではなく、回答例の理由と自分が残した情報を比べてください。
何秒以内に話せれば合格ですか?
この問題集に一律の合格時間はありません。短い返事なら数秒で足りますが、条件の説明が必要な問題もあります。短さより、相手が誤解せず次の行動に移れるかを確認します。
参考資料・出典
- Toastmasters International — Preparing a Speech
話の構成と事前練習についての参考資料。記事の業務例、時間配分、課題はツタリオ編集部が独自に作成しています。
参照確認日:2026年9月12日。例文・図解・練習問題は説明用に制作したもので、受講者の改善実績を示すものではありません。

次に練習するときのために



